つりなびレシピ
  第1回 タチウオ  掲載:2003年12月24日
俗に幽霊と呼ばれるタチウオ。反応が出てもすぐに消えてしまうことから、そのように呼ばれるようになったこのお魚。歯がとても鋭く獰猛な魚だが、身は白身で上品な味がする。真夏が旬のタチウオだが冬場も脂がのっていて大変美味である。一般に塩焼きが定番だが、あえて塩焼きをせずに多彩な料理で楽しもう。


写真・文 盛川徹      協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第2回 ヒラメ  掲載:2003年12月31日
冬のお魚と言えばヒラメを思い浮かべる人が少なくはないだろう。厳冬期のヒラメはイワシの群れを追い大型が浅場にやってくる。ガツッガツッとした最初のアタリがあった瞬間から、いつ合わせを入れるかで全てが決まるヒラメ。グウーッと竿先を絞り込むまでの時間がなんとももどかしく感じるが、それもまたすこぶる楽しい。その釣味もさることながら、食味はこの時期のお魚ではNo1と言っても過言ではないだろう。


写真・文 盛川徹      協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第3回 ハタ  掲載:2004年2月4日
ハタと言えば鍋を連想する人が多いだろう。プリプリとした食感と上品な脂がハタの真骨頂。狙って釣れる魚ではなく、マダイ釣りやヒラメ釣りの外道として釣れることが多いが、漁師はこぞって「マダイやヒラメよりハタのほうが旨い」と口を揃える。小型のハタは白い横縞が入っているが大きくなると消える。大型は少なくなったが2kg前後は、1枚でお造りから鍋までフルコースで味わえ、その食味は至福の味がする。


写真・文 盛川徹      協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第4回 オニカサゴ  掲載:2004年2月18日
醜いお魚ほど美味しいというが、その代表がオニカサゴ。一見、醜悪な顔をしているが、よく見るとかわいく見えてくるから不思議だ。これもその美味しさからかもしれない。最近では築地市場でも見かけられるようになったが、市場に出回る数はかなり少なく、一般の人が食べるチャンスはまずない。口に出来るのは釣り人の特権と言っても過言ではないだろう。水炊きが最も美味しい食べ方だが、シャブシャブも大変美味だ。もちろん火を通さずに、刺身でも薄造りでも非常に美味しい。


写真・文 盛川徹      協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第5回 黒メバル  掲載:2004年3月26日
食べることを目的とした場合、東京湾のお魚は毛嫌いされるケースが多々あるが、東京湾でも美味しいお魚はたくさんいる。この黒メバルもその中の一つ。春告魚と呼ばれるメバル。大型はとても引きが強く、やわらかいメバル竿を満月のようにしならせてくれる。メバルは煮魚として有名だが刺身でも非常に美味で、ことに大型のメバルはすこぶる美味しい。


写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 船橋「つり船内木」


  第6回 ホウボウ  掲載:2004年4月21日
青っぽいグリーンの胸ビレと足が特徴。頭でっかちだが愛嬌のある顔だ。釣り上げると「グウグウ」とまるで文句を言っているようだ。あまり多く釣るとかなりうるさい。白身の上品な身はくせが全くなく薄造りが良く似合う。4月頃はちょうど産卵期にあたりメスは大きな卵を持つ時期。冬場の鍋ネタには持って来いだ。


写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 大原「力漁丸」


  第7回 クロムツ  掲載:2004年4月22日
鋭い歯を持っている。噛まれると指がちぎれてしまいそうだ。水深約300m程度のところに住むだけに真っ黒な大きな目が特徴。刺身でももちろん美味しいが脂の乗ったその身は西京漬けや酒香焼きなどの焼き物にはぴったりだ。やはり冬場が一番脂が乗っていて美味しいが、年間を通してあまり味が変わらないところが嬉しい。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 三崎海外「伊三郎丸」


  第8回 アカイカ  掲載:2004年5月2日
アカイカは地方により呼び名が違うが、標準和名は最も美味しいイカと呼ばれるケンサキイカ。特に新島沖のパラソル級のアカイカは肉厚で大変美味。真っ白い身は見た目にもとても綺麗。イカは色々な料理法で美味しく頂ける食材だ。特に新鮮なイカは足(手)の吸盤が舌に絡み付いてくる。大人も子供も美味しく食べれるイカ料理。たくさん釣れたらイカ三昧と行こうではないか。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 新島「植長丸」


  第9回 クロダイ  掲載:2004年5月14日
一般にチヌという。とりわけ関西ではチヌ釣りがさかんだ。釣り味がいいからである。湾内の堤防などでの落とし込み釣りがポピュラーだが、船釣りのターゲットでもある。旬は夏だが、マダイと同じで春は乗っ込みシーズン。非常に警戒心が強いから堤防などでは日中はあまり釣れない。一般に夜釣りがいいとされるが、船釣りの場合は日中でも食ってくる。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第10回 マダイ  掲載:2004年5月28日
"乗っ込み鯛"産卵期だけにメスは黄色い真子を持っており、オスは白子でいっぱいだ。白子・真子に出会えるのは旬のこの一刻だけ。それだけに貴重な珍味である。姿形を見ただけでも惚れ惚れするような海の王者真鯛。それを惜しげもなくさばいて骨まで味わい尽くしたい。今回はそんな釣り人に捧げる真鯛料理のあれこれをご紹介。これを読んだら真鯛を釣りたくなること間違いなし。さあ、真鯛を釣りに出かけよう。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 大原「富士丸」


  第11回 イサキ  掲載:2004年6月25日
"梅雨イサキ"と呼び梅雨の後先が最も美味しいとされる。夏の味覚の代表だ。関西ではイサギといって濁って呼ぶ。この時期、イサキは産卵にそなえて荒食いを見せる。梅雨が終わり真子や白子でお腹がパンパンになる頃が最も脂が乗る時期。塩焼きにすると皮に脂がジワッと染み出てくる。塩焼きに代表されるイサキは癖のない白身だけに多彩な料理が楽しめる。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 片貝「第1二三丸」


  第12回 メゴチ  掲載:2004年7月29日
シロギスの外道として名高い。魚体にぬめりがあり両頬に刺されると痛いトゲがあるのが特徴。見かけはあまり良くないが味は抜群で「キスよりも上」と評価する人も多い。松葉のようにして揚げた天婦羅はサクッと香ばしく爽やかな味わいだ。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 茅ヶ崎「沖右ヱ門丸」


  第13回 シロギス  掲載:2004年7月29日
プルル、ルンとくる独特の小気味いい魚信。「海のアユ」と呼ばれる美しい魚体は、陽光を浴びるとパールピンクに光り輝く。もちろん釣りたての新鮮なものほど美味しいのは言うまでもない。糸造りに天婦羅があまりにも有名だが、塩焼きや船上で干した一夜干し、いわゆる風干しと焼き物にももってこいだ。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 茅ヶ崎「沖右ヱ門丸」


  第14回 マアジ  掲載:2004年9月1日
夏アジというようにアジの旬は夏。釣り人には一番親しまれている魚と言っていいだろう。すっきりして爽やかなその味はやはり夏がいい。アジは下処理も手軽で色々な食しかたができるのが嬉しい。代表格はやはり"たたき"に尽きる。各地で釣れ盛っているこの夏味を大いに楽しみたいものだ。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 片貝「文栄丸」


  第15回 カンパチ  掲載:2004年9月10日
カンパチといえばシマアジ、ヒラマサと並ぶ美味高級魚だ。泳いでいるカンパチの頭を上からよく見てみると、目の上から頭上にかけて黒い筋でハチ巻きをしているように見える。眉間にハチ巻きをしているから、間八になったのではあるまいか。秋はカンパチの美味しい季節。それを豪快かつ大胆にさばいて豪華に味わおう。定番お造りに塩焼きと思いきり美味佳肴を満喫しよう。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 大原「力漁丸」


  第16回 マダラ  掲載:2004年11月21日
初夏から狙える深場の人気ターゲット。マダラは、深場ビギナーにとって仕掛け等が扱いやすく挑戦しやすい。水深250m前後からキャッチする派手なアタリ、強い引き込みは食味と同時に釣り人を2度楽しませてくれる。多点掛けした時の至福の時。オス・メスの確認作業。どれをとっても美味しい。生の白子を食する事が出来るのも釣り人の特権。トボケタ顔の割りに身は淡白で上品だ。


写真・文 盛川徹      協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」


  第17回 アオリイカ  掲載:2004年12月15日
イカの王者である。伊豆では姿形からバショウ(芭蕉)イカといい南九州はミズイカで通る。モイカと呼ぶのは豊後。獲れたてでも身は甘くて柔らか。すぐに刺身にしても美味しく食べられる。このアオリイカが東京湾で釣れるのだ。それも最近流行の餌木を使用したエギングで簡単に釣れるから嬉しい。


写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 船橋「つり船内木」


  第18回 ハナダイ  掲載:2005年5月17日
ハナダイ(花鯛)は関東だけの呼称だ。標準和名はチダイ(血鯛)である。エラぶたに血がにじんだ筋が一条、これが名前の由来か。マダイを男性に見立てればハナダイは女性っぽい姿形である。マダイほど大きくはならずせいぜい40cmどまりである。春に向けて盛期を迎えるハナダイ釣り。デコッパチと呼ばれるジャンボを釣って、その美味しさを堪能しよう。


写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 片貝「第1ニ三丸」


  第19回 アイナメ  掲載:2005年5月18日
茨城県鹿島港ではいまアイナメが釣れ盛っている。それも半端な数ではないのだ。1人で60本なんて日もある。しかも型がいいと来ているので、釣り人にとっては堪らない。アイナメは近年かなりの高級魚で築地でも1本3,000円程度で取引されており、その人気が伺われる。さて、今回は鹿島のアイナメではないが、先日千葉県大原港でマダイ釣りをしていた外道を使いちょっと変わった料理をご紹介する。

写真・文 盛川徹
協力 東京・青物横丁「割烹さしろ」
取材協力 大原「力漁丸」



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